技術情報

特殊印刷

 

 

OCR

OCRとはOptical Character Readerの略で光学式文字読取を指しています。
文字に光を当て、その反射光によって紙などの下地と印刷文字との差を見分け、文字の形状から文字の認識を行います。
一般的に用いられるOCR-B書体は、OCRでの文字の認識と人間の目と脳による認識しやすさの両方に優れており、主に商品券などに使用されています。

 

OMR

OMRとはOptical Mark Readerの略で光学式図形読取を指しています。
あらかじめ決められた位置に記入または印刷されたマークを読み取ってデータ化します。
代表的な例としてマークシートがあり、試験の解答用紙や、番号選択式くじの申込書などに使用されています。

注意点

※OCRでは印刷時に上下の文字ズレ、文字の間隔に制限がある為、注意が必要です。
※OCRやOMRでは印刷濃度=PCS値が重要です。これは印刷の下地と印刷文字の濃度差によるコントラストを数値化するもので、製品では確実な読み取りを行うためにこのPCS値が一定の数値に達している必要があります。
※OCRやOMRでは、文字周辺に印刷不可領域「クリアバンド(白抜き状態)」を設定する必要があります。クリアバンド部は印刷不可となりますので、デザイン制作前に仕様を確認しておく必要があります。

 

磁気ストライプ印刷

道路券や駐車券等で見られる黒いストライプ状の部分が磁気印刷です。
専用の機械でこのストライプ部分に、様々な情報の書き込み、読み取りをすることが可能です。

 

磁気文字印刷(MICR)

MICR とはMagnetic ink Character Recognitionの略で、磁気を含むインキで印刷された文字認識を指しています。
通常、磁気で記録された情報は人間の目には見えませんが、磁気を含むインキで文字を印刷することで、人間の目でも、機械の目でも読めるようになります。
MICRに使用する文字は、ひとつひとつの大きさと形に取り決めを行い、機械に入れた際に発生する固有の磁気波形によって文字を判読するようになっています。
例えば数字の「1」と「2」は左の図のような波形になります。
この波形の数、頂点の位置などの違いにより文字の判別を行うため、波形の特徴が出やすくなる様に、MICRで使用される文字は独特な形をしています。
※画像の磁気文字出力波形はE-13B書体の場合です。
 主な例として、手形や小切手に使用されています。

 

偽造防止用磁気印刷

磁気インキは黒色であるため、一般の黒色インキとの見分けがつきません。
従って紙幣や商品券等の任意の部分に磁気印刷を行うことで、製品の真偽判定の際に役立ちます。
この場合磁気インキで印刷されていること自体がその証明となるため、特に情報記録の機能はありません。